Higemushokuカナダ留学日記

ヒゲ無職からカナダ移住。

カナダ永住権取得計画進行中

海外経験ゼロでも、1年で英語はマスターできるのか?

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答え:ゴールを明確にして能力の幅を絞れば無理ではないと思う

僕は「◯年で英語がマスターできる!」とかゆうのあんまり好きじゃありません。自分がやってきた努力を考えると、そんな簡単なことではないと知っているからです。ただ、昨日コンビニで見かけたこの本、「海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる。」僕はこの本を見つけた時、鼻で笑いました。「はいはい、またでました、これ系の無責任なこと言ってぼろい商売している本ね。」と。ただこの時はなぜか表紙のインパクトのせいか「そこまで言うならちょっと読んだろかな。」と手に取りました。そしたら僕が考えていたことと全く同じ事が詳細に一冊の本にわかりやすくまとめられていて、衝撃。これはもう黒船以来の衝撃。タイトルをちょっと大げさに書いてる部分は否めませんが、まあ表紙は宣伝なので良しとしましょう。タイトルを誤解がない形に直すとしたら、「"マスター"は無理、でも"的を絞ったビジネス英会話の習得"は留学なしで1年でできる」ってとこですね。それにしても「誰だこいつは!いいこと書いてるじゃねえか!てやんでぃ!!」と思いつつ、天性の白眼を駆使して光の速さで著者名を確認すると、元ソフトバンク社長室長・三木雄信さんでした。僕は「いや、誰やねん。てやんでぃ。。」と思いました。

三木さんの仰ることに100%同意した。

僕は性格がちょっと変わっていて、あんまり人と意見が合わないんですけど、英会話学習に対する三木さんのご意見には100%同意できました。自分的にはとても珍しいことです。で、コンビニで立ち読みするにはもったいない本だなと思ったので、翌日近所の書店に駆け込みました。しみったれたヒゲ男の僕は、帰省中に父からもらった図書カードを使いたかったんです。ほんでもって無事ゲット。てやんでぃ。

僕と三木さんが言ってることの共通点

三木さんは1年で英語をマスターするための「7つの戦略。」を書いてますが、僕が特に共感した5点を挙げます。そして、定評のある荒削りながらキラリと光る文才でざっと説明します。

  1. 目的・目標をはっきりさせる。
  2. 英語力は偏っていていい。
  3. 日常英会話はマジむずい
  4. 正しい表現にこだわりすぎ
  5. いろんなパターンの表現が出来る必要はない

1、「目的・目標をはっきりさせる。」

何事もそうですね。ゴールが見えないとそこまでの道筋が見えませんから当然です。でもなぜか英会話においてはこの目的・目標がふわっとしている方が多いんですよね。「what's up? を、っつあああっぷ。って言えるようになりたい。」とか「外国人の彼氏が欲しいぃぃぃぃぃっっ。」的な方がね。トロントまで留学に来てる人でさえそういった方いますからね。完全に留学ビジネスのカモになってます。つらたん。

2、「英語力は偏っていていい。」

1と表裏一体的なところがありますね。ビジネス英語が必要なら、自分が仕事で使うだけの語彙力があればいいってことですね。必要なものにだけ絞らないと1年じゃ英語できないっす。

3、「日常英会話はマジむずい」

三木さんご本人が「ビジネス英語は出来るけど、仕事の後の懇親会みたいなののスモールトークが苦手で、、」と書いている通りです。日常英会話、というか雑談ですね。これむちゃくちゃ高いレベルの英語が必要です。なぜなら言語としての英語以外の「知識、見識、文化理解」とかが必要になってきますからね。あと、大雑把にイギリス英語、アメリカ英語、オーストラリア英語とかで表現が微妙に違います(日常英会話だと特に違いがはっきり出ます。)。非ネイティヴでこれを網羅するのは半端じゃない努力と時間が要ります。後で書きますが、無謀にも僕が目指しているのはここのレベルの英語力です。

ちなみに僕の友人で、県庁の「県産品振興課」ってとこで働いてて、県産品の海外への販路開拓支援とかを担当しているファンキーな男がいます。とんでもない賢い男で、阪大の文学部英語学専修という、もうどれぐらい賢いか凡人には分からないぐらいの賢いぶり。そのファンキー、英語とタイ語が出来ます。業務で海外に行って、実際に英語使ってビジネス支援してます。ただ、そんなファンキーでさえ

Funky 「いや、正直英語で映画みても3割ぐらいしかわからへん。ロスに出張行った時も、一発目の挨拶で "え、いま何て言ったの?" みたいなの結構あった。」

ってゆうてました。「英語力」って幅広いんです。ビジネス英会話と日常英会話はそれぐらい一線を画したものです。だもんで、「ワーホリで現地に1〜2年住んで、帰国したら英語使って仕事したいんだよね〜。」ってゆうの、少し的が外れてるんです。例えば、僕の友達Sean(これでショーンって読みます。)がよく言うセリフ「Are you retarded?? lol」これ、たぶんビジネス英会話ができる人でも意味わかんないと思います。「おまえアホなん?笑」ぐらいのもんですかね、アホよりもっとキツイ言い方ですけど。Retardedの意味は、Urban Dictionaryによると「A word used to describe someone who is profoundly stupid.」だそうです笑。友達に冗談で言う以外は使用を控えた方がいい表現です。ワーホリで現地の友達から学ぶ英語ってこういう系です。なのでビジネスにはあんまり役に立ちません。Don't get me wrong. 僕は、ワーホリ留学を批判してるのでも馬鹿にしてるのでもなく、留学ビジネスのカモになってほしくないんです。なので、1に書いた通り目標・目的は必ずはっきりさせましょう。仕事で英語を使いたい人は、日常会話とかスラングとかそうゆうのは後で勉強しましょう。

4、「正しい表現にこだわりすぎ」

これは文法とかそんなんですね。現在、世界中で英語を話す人口の7〜8割が非ネイティブスピーカーって言われてるみたいです。僕が住んでるカナダのトロントも、人口約300万人で、そのうち半分以上が移民って言われてます。だもんで、みんなそれぞれの訛りがあるし、文法も怪しい人結構います。マジでそんなん気にしなくていいんです。

5、「いろんなパターンの表現が出来る必要はない」

例えば、誰かに連絡する時にメールなら「I'll text him.」とか電話なら「I'll call him」とかシンプルなのでオッケーなんですけど、友達のネイティヴの子が「I'll try to get hold of him」とか言うてました。僕も日本生まれ讃岐うどん育ちなんで、こうゆう「それっぽい表現」を聞くと「くぅう、かっこいいぜ。しびれるぜ。使いたいぜ。」って思いますが、そんなんやってると永遠に英語できません。言いたいことひとつにつき、シンプルな表現を一つ覚えて、それを使い続ければいいんです。

ちなみに、もう一冊似たようなのもあります。

本屋に駆け込んだ時、近くに三木さんの最新版の本を見つけました。なんかもう著者より孫さんのことを前面に押しててよくわかりませんが、内容はおもしろいです。

立ち読みしたところ内容はほぼ同じで、若干1冊目より詳細に書かれているかなぁといった感じ。どっちか読めばいいと思います。こっちでおもしろかったのは、「日本人のロールモデルは孫社長の世界一簡単な英語」とか「英会話は聞き取る力が9割」とかそこらへんは良かったです。ソフトバンク孫社長がすこぶる使う表現30個、とかはまさに上に書いたポイントの5つめ「いろんなパターンの表現が出来る必要はない」ですね。あと、聞き取りに関しては、全世界中の人々の訛りに対応する必要があります。表現も信じれないぐらい多様にあります。でも自分が話す時は日本語の訛りの英語表現一個が言えればいいんです。いろんな表現や訛りを自分自身で言える必要はありません。だもんで、「聞き取る力が9割」っていうのは言い過ぎな気はしますが、三木てぃに賛成。上にも書いた、Fanky阪大男の例もそうです。仕事で英語を使っている人でさえ、ネイティヴが普通に会話すると(話題にもよりますが)聞き取れないことが結構あるんです。僕だって偉そうに書いてますが、ショーンとご飯行っても「ん?」てなること結構あります。

あと、この本、三木さんが代表取締役を務める英会話スクールの宣伝みたいのも内容に入ってます。びっくりするぐらい高額なのであまりオススメしません。月額10万とかです。笑っちまいますね、庶民には手が届きません。完全に会社社長とか役員とか業務上急遽英語が必要になった偉い人たち向けです。内容はすこぶる良さそうですけど、普通のオンライン英会話スクールだと月額6,000円とかですからね。自分でプランニングする手間はかかりますが、そっちで十分でしょう。

お願いだから英語ビジネスのカモにならないで。

以前、留学エージェントが絶対に言わないワーホリ留学生の実態。って記事にも書きましたが、留学(英語)ビジネスはお金になります。なので、適当なこと言う人ほんとたくさんいます。勉強をスタートする前に、自分でしっかり学習計画を立てて、効率よく進めることを強くオススメします。上で紹介した本は、読んでも英語ができるようになりませんが、学習計画を立てるのにかなり役立つはずです。あとその前に、本当に英会話を習得するために自分の時間とお金を投下する価値があるかどうかを考えるのも大切です。これについては日本人の9割は英会話不要って思ってる。も併せて読んでいただけると面白いと思います。

おまけ、僕が目指す英語力とは

僕はただ「英語が話したい」んじゃありません。僕の人生を劇的に変えた出来事が、バックパッカーとして訪れた国、タイでありました。その時、世界中から集まった多種多様な人間が僕の目の前でコミュニケーションを取っていました、英語で。僕はその中に「溶け込みたい」と思た。単に英語が話せるだけでは、その中には入れないだろうな、とも思た。いろんな人種のバックグラウンド、宗教、経済、政治、歴史、人生観、価値観、そうゆうのを知る必要がある思た。ここに到達するには現地に住んで「一生かけて勉強しつづける」必要があると思たので、移民を決意したのです。僕の中で「英語をマスターする」ってゆうのはそうゆうことだと思っていて、「英語を話せる。使える。」ってゆうのとは別だと思っています。なので、「1年でマスター出来るよ!」みたいなのあんまり好きじゃないんです。でも三木さんが言うように、目的を絞って必要なことだけを効率よく学べば、本当に1年でできると思います。かなり努力が必要ですが。このあたりは、以前書いた何も考えずにオンライン英会話を受講しても英語は話せるようにならないよ。って話をしようじゃないか。にも通じてきますね。僕の心のお師匠様が仰せ仕りたもうた、「5の努力」です。